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熱すぎる湯にはご用心!

熱すぎる湯は血栓ができる恐れが…

人間の体は、温まると熱を放出して、体温が上がり過ぎないよう調節します。

入浴時、スポーツ時に汗をかくのはこのためです。
一般に100mlの汗が蒸発すると60kcalの熱をうばい、体重60kgの人の体温を1℃下げます。

その汗の原料となるのが血液中の水分と塩分です。

体重の60~65%は水であり、その3分の2は細胞中にあり、3分の1は血液や組織液などの細胞外液として存在します。
細胞内の水分量は、大きく変化すると命に係わるため、汗には血液中の水分が使われるのです。


温泉は、汗とともに心身の疲労も流してくれますが、汗をかきすぎると体の水分は失われ、血液が濃くなり、粘り気を帯びてきます。
つまり、汗をかくような熱い湯では血液の粘度が上昇し、血の塊(血栓)ができる可能性が高まるのです。
この様な、血液の粘度上昇は、血の流れる速度を落とし、脳をはじめとする臓器への酸素や栄養の供給が減少していきます。


このような状況は、特に動脈硬化を抱える人には注意が必要となります。
動脈硬化症の方は、血管内側の壁が厚くなり、その分血管が細くなっているので、熱い湯に入ることで血の流れがさらに悪くなりやすく、血栓が詰まって一過性の脳の虚血が起こりやすくなります。
これは脳梗塞や心筋梗塞の引き金にもなりかねません。


高齢者では、多かれ少なかれ動脈硬化が起こっています。
さらに水分調節能力も落ちており、体の水分不足をのどの渇きに結び付ける働きも鈍っています。
よって、高齢者は特に意識的に水分を補給する必要があります。

血液粘度の一日の変化

血液の粘りは1日のうちであるパターンで変化します。

一般的には、午前0時頃を境に上昇をはじめ、早朝に急上昇、午前10時~正午頃に最高粘度となり徐々に低下していきます。
そこに就寝前の入浴が加わると、早朝の血液粘度の上昇が強まることがわかってきました。

温泉地での脳梗塞、心筋梗塞が早朝に多いのも、この血液粘度上昇が一因であるとみられます。

では、どうしたらよいのでしょうか?

群馬大学草津分院の久保田氏らは、夜中に水分をとると、早朝の血液粘度急上昇が和らぐことを突き止めました。
「寝る前の水を『宝水』という。枕元に水やお茶、スポーツドリンクなどを置いて寝るのも良い。湯上りに飲んでも効果がある。」と。

水分の補給は、朝の活動前にも心がけたいものです。
早朝の一杯のお茶は理にかなっているのです。
朝起きたらまず水分補給。濃くなった血液を緩和し、脳梗塞などの事故を防ぎましょう。


草津温泉の時間湯のような超高温浴は、一種のショック療法とも言えます。
47℃の極めて熱い湯に3分入浴すると、血を固め止血する血液成分である「血小板」の機能が高まることがわかっています。
草津温泉の時間浴のような湯長の管理のもとで行う超高温浴は別として、高血圧症、動脈硬化症、心臓疾患のある方は特に、超高温浴はお勧めいたしません。

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