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温泉入浴の身体への影響

温泉入浴の身体への影響

温泉療法では、大きく3つの作用

1.温泉水の物理的作用、化学的作用、温熱作用
2.水中・陸上での運動・リハビリテーション
3.温泉地の気候・景観による転地効果

により、身体の自律神経系、内分泌系、免疫系など生体調整作用を高め、諸機能を正常化し、健康増進につなげていきます。

このページでは「温泉水の物理的作用」「温熱作用」について取り上げます。

水圧(静水圧と動水圧)

水圧には静水圧と動水圧があります。

静水圧とは、温泉で湯船に浸かったときに身体にかかる水圧を言います。
例えば、首までどっぷりと浸かる全身浴では、静水圧で胸囲も腹囲も数センチ縮み息苦しくなります。また、水圧により皮膚表面の血管(静脈)が圧迫されて血液が心臓に大量に戻るため、心臓は必要以上の仕事をしなければならなくなります。

このようなことから、全身浴は心臓や肺に負担がかかるので、心臓や肺に病気のある方の長時間全身浴はお勧めできません

しかし、逆に温泉療法の専門医の指導の下で、肺気腫、慢性気管支炎、喘息などの呼吸器疾患の患者さんが、水圧を利用した呼吸機能訓練を行い、症状を改善させることも可能です。

静水圧の危険性を軽減させる方法としては、半身浴、西洋式バスタブ、寝湯があります。

動水圧とは、動いている水から受ける圧力を言います。
動水圧の具体例としては、ジャグジー、ジェットバスなどがあげられ、この水流から得られる皮膚、筋肉のマッサージ効果が期待できます。

浮力・粘性

水中では人の体は浮力を受けて軽くなります。

水から頭だけを出した状態で、体重は約10分の1、胸から上を出した状態でも体重は3分の1になります。
そのため筋肉や関節に障害のある方、神経麻痺やリウマチなどによる運動機能障害がある方でも無理なく運動ができるようになります。
また関節痛などがあっても、次に述べる温熱効果で温められるため、痛みも軽減して関節の可動域も広がります。

また、水には粘性があり、空気に比べて摩擦抵抗があります。
浮力で軽くなった身体を自分の体力に合わせて動かせば、筋力アップや骨密度増加につながります。

温熱

温泉入浴は水温によって冷水浴(24℃以下)、低温浴(25-34℃)、不感温度浴(35-36℃ 不感=熱くも冷たくも感じない)、微温浴(37-39℃)、温浴(40-41℃)、高温浴(42℃以上)に分けられます。

42℃以上の高温浴は、交感神経を緊張させる働きがあります。
その働きにより、精神的にも肉体的にも活動的な状態を作り出します。
例えば、42℃の湯に10分間浸かると、血圧は入浴直後から20~40mmHgも上昇します。これは熱い湯の刺激で交感神経が興奮し、血管を収縮させ、急に血圧を上昇させてしまうからです。さらに脈拍は40拍ほど、体温も2℃ほど上昇します。

したがって、高血圧症、動脈硬化症の方や高齢者はこのような高温浴はお勧めできません

一方、37~39℃の微温浴は、副交感神経系を刺激するため違う反応が起こります。
微温浴では軽度の血圧・脈拍・体温の変化はあるものの非常に精神的にリラックスした状態になります。

このようなことから、低血圧で頭がボーっとして寝起きの悪い方は、熱めのシャワーを寝起きに浴びるとシャキッとしますし、精神的なストレスから解放されたいときや、就寝前などにはぬるめのお湯にゆったり浸かるとよいでしょう。




*以上みてきた物理的作用は一般家庭のお風呂でも同じ作用があります。

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