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温泉でアトピー治療

温泉でアトピー治療はできるのか?

湯原温泉病院でのアトピー治療の試み

岡山県真庭郡湯原町の町立湯原温泉病院には、アトピー性皮膚炎患者専用の浴槽(pH9.23, アルカリ性単純泉)があり、「脱ステロイド」のプログラムに取り組んでいます。

激しいかゆみ、炎症にはステロイド剤が劇的に効きます。
これで治癒してしまう方もいます。慢性化しても、ステロイド剤でコントロールしながら社会生活を送ることが可能なケースもあります。
でも、塗るのをやめると悪化するので仕方なく塗る・・・という悪循環に陥っているケースが多いのではないでしょうか。

漫然とステロイド剤を使っていると、
・効果が薄れ、より強い薬を使わないと対応できなくなる
・皮疹が拡大する
・塗らないでいると症状が重くなる(依存状態)
などの症状や
・皮膚が薄くなる
・毛細血管が拡張して糸ミミズのように見える
・血管が弱くなって内出血を起こす
・多毛、ニキビがでる
・細菌、カビ、ウイルスに感染しやすくなる
などの副作用がでてきます。


中国山地に抱かれた自然豊かな地にある湯原温泉病院では、アトピー性皮膚炎患者専用の浴槽があり、40~42℃の温泉に毎日2~3回入浴してアトピー治療に取り組んでいます。

ステロイド剤の塗布をやめると、早い人では2週間ほどでリバウンドという急性憎悪が起きます。炎症が進んで真っ赤になり、皮膚がむけ、滲出液がにじみ出てきて激しいかゆみに襲われます。

病院の対応としては、
・傷の治療に使われる亜鉛華軟膏をぬる
・乾燥して硬くなった皮膚にはワセリンを使う
・かゆみには抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤を使用する
・かゆくて眠れないときには睡眠導入剤を投与する
・ひっかかないように包帯を巻いたり、手袋をする
が行われます。

リバウンドのピーク(皮膚症状が一番悪い状態)は、個人差が大きく2~6週間ほど。
徐々に改善に向かうが、2ヶ月から半年くらいはかかります。

入院は3ヶ月以内をめどに行われますが、半年から1年位いる方もおり、夏休みを利用した学生の姿も見られます。


アトピー性皮膚炎の悪化原因としてストレスがもっとも影響が大きいと考えられるので、温泉によるアトピー治療は、温泉による洗浄作用、皮膚の新陳代謝促進作用のほかにも、良い環境での転地効果が大きな効果を上げている要因の一つではないかと考えられます。

*湯原温泉病院について詳しくはこちら

草津温泉でのアトピー治療の試み

アトピー性皮膚炎の悪化原因はいろいろとありますが、そのひとつに皮膚表面での細菌の繁殖があります。

・激しいかゆみで皮膚をひっかく
   ↓
・傷ができる
   ↓
・細菌に感染する
   ↓
・細菌が出す毒素などで皮膚症状が悪化する
   ↓
・さらにかゆくなるのでひっかく

この悪循環が続くわけですが、細菌のなかでも黄色ブドウ球菌は特にアトピー性皮膚炎の方に付着、繁殖しやすいことが明らかになっています。

群馬大学草津分院の久保田分院長らは、草津温泉での温泉療法がアトピーの症状改善に有効なことを突き止めました。
そのメカニズムとは、強い酸性の温泉水と含まれる微量成分のマンガンとヨードが黄色ブドウ球菌を殺菌してしまうということだったのです。

久保田氏によれば、「草津温泉での療法が、難治性のアトピー性皮膚炎を治癒させる…とはとても言いきれない。だが、少なくとも多くの患者さんの皮膚症状やかゆみの改善に有効なことは確かだ」と語っています。
実際、26~204日の入院療養で74%の方が皮膚の症状が改善したと回答しています。


ただし、
玉川温泉や草津温泉などの酸性泉、酸性硫黄泉は肌への刺激が非常に強い温泉です。

つまり、傷に非常にしみます。
子供のアトピーの治療にはお勧めいたしません。



 

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