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文豪と温泉 林芙美子

文豪と温泉 林芙美子

林芙美子と温泉


「私は宿命的に放浪者である。私は古里をもたない。」

『放浪記』


『放浪記』や『浮雲』で有名な林芙美子は、古里を持たない行商人の娘として、旅の空と安宿で成長しました。

そんな彼女が信州を故郷にもつ手塚緑敏と結婚し、出会ったのが上林温泉の「塵表閣本店」でした。

この地に安らぎを得た林芙美子は第二次大戦中、疎開した塵表閣の離れ「月見亭」で戦争未亡人を主人公にした『吹雪』や『うず潮』を書き上げました。

林芙美子と交友関係にあった壺井栄もこの塵表閣2階の一室で同じく反戦小説である名作『二十四の瞳』を書き上げています。 

この他にも、ここ上林温泉には夏目漱石や三好達治、立原道造なども訪れています。

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