快湯Rの温泉ブログ
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2023.06.04
文豪と温泉 林芙美子
「私は宿命的に放浪者である。私は古里をもたない。」『放浪記』『放浪記』や『浮雲』で有名な林芙美子は、古里を持たない行商人の娘として、旅の空と安宿で成長しました。そんな彼女が信州を故郷にも…
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2023.06.04
文豪と温泉 島崎藤村
「…山国らしい温泉の感じは、反って不便な田沢、霊泉寺などに多く味わわれる。(中略)升屋(ますや)というは眺望のよい温泉宿だ。・・・」『老嬢』長野県小県郡青木村にある田沢温泉は、石畳の道…
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2023.06.03
文豪と温泉 松尾芭蕉
松尾芭蕉が「おくのほそ道」で、松島、平泉、象潟など東北への旅を終え、石川県の山中温泉に着いたのは、元禄二年(1689年)七月二七日(新暦9月10日)でした。さすがの芭蕉も、ここまでの旅路で疲労…
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2023.06.03
文豪と温泉 志賀直哉
「自分の部屋は二階で、隣のない、わりに静かな座敷だった。脇が玄関の屋根で、それが家へ接続するところが羽目になっている。その羽目のなかに蜂の巣があるらしい。虎斑の大きな蜂が天気さえよければ、…
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2023.06.03
文豪と温泉 谷崎潤一郎
「或る日滝道の終点で落ち合い、神有電車で有馬へ行って、御所の坊の二階座敷で半日ばかり遊んで暮らしたことがあったが、涼しい深川の音を聞きながら、ビールを飲んでは …」『猫と庄造と二人のをんな』…
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2023.06.03
文豪と温泉 有吉佐和子
「竜神温泉の大黒屋といえば、上御殿、下御殿と等しく竜神村では格の高い温泉宿であった他に、昔は高野山まで他家の山を踏まずに行けると云われたほどの山持ちであった。」『日高川』『恍惚の人』や『複…
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2023.06.03
文豪と温泉 川端康成
私たちが「文豪」といわれて真っ先に思い浮かぶのは、日本で初めてノーベル文学賞を受賞した川端康成ではないでしょうか。その作品としては「伊豆の踊子」や「雪国」がすぐに思い浮かびます。川端康成が踊…
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2023.06.03
文豪と温泉 藤原審爾
「古めいた表通りとこの瀟洒な洋館の別荘は、かけはなれたものながら、澄んだ山の気の中でめうにしつとりと調和してゐた。それは、なにか秋津といふ湯の町がその深い教養で、二つの逆な世界のものを、静かにか…