温泉療法は、古来より湯治として親しまれてきました。温泉療法.comでは温泉治療の効能や各種病気に効能のある湯治場を紹介いたします。

温泉で皮膚病治療

温泉で皮膚病・乾癬・やけどの治療はできるのか?

一口に皮膚病といっても、かぶれ(接触皮膚炎)、あせも、やけど、水虫、乾癬、とびひ・・・などがあり、これらの温泉による治療は、古くから湯治という形で行われてきました。

皮膚は、入浴によって温泉水に直接触れる組織であるため、皮膚病の治療には泉質そのものが重要であり、効果が目に見えてわかるため励みにもなります。


東北大学等で温泉の皮膚病治療に携わってきた上田病院の野口氏によれば、皮膚病の湯治場はいずれも強酸性硫黄泉であるとのこと。
酸ヶ湯温泉(青森県)、玉川温泉(秋田県)、蔵王温泉(山形県)、鳴子温泉(宮城県)、草津温泉(群馬県)、箱根・湯ノ花沢温泉(神奈川県)、塚原温泉(大分県)などが有名温泉湯治場です。

これらの温泉では、患部を刺激の強い緊張泉につけて一時的に症状を悪化させ、これを乗り越えることで皮膚本来の持っている自然治癒力を引き出しているのです。

炎症を抑えようとしてステロイド剤を安易に投与する傾向が強いが、根本的におかしい。
ステロイド剤によって、確かに見た目はきれいになります。
しかし、漫然と使用を続けていると特有の副作用が出てきます。

炎症に対する皮膚そのものの抵抗が大切であり、その前に薬で抑え込んでしまうのはいかがなものか、と野口氏は述べています。


*あせものような軽い湿疹、虫刺され、軽度のやけどなどには、単純温泉、重層泉、食塩泉など刺激の少ない緩和性の温泉がおすすめです。

やけどに効く温泉

やけどに対して効能があるとされる温泉は、微温(37~39℃)の食塩泉です。
炭酸水素ナトリウム(重曹)やホウ酸を含む温泉であれば、さらに効果的。
カルシウム、マグネシウム、亜鉛、硫酸ナトリウムは、皮膚の再生に有効であるとされています。
37~39℃の湯に長時間入るのがおすすめです。


やけどでも重症のII度熱傷以上の水泡に対しては、高濃度の食塩泉が有効です。
高浸透圧のよって水泡内部の水分だけを皮膚の外へ放出してくれるからです。ただれると滲みるので、体液に近い濃度の泉質がおすすめです。

乾癬に効く温泉

乾癬には、いくつかのタイプがありますが、一番多いのが尋常性乾癬です。
赤い平らな斑点の上に雲母状にはがれ落ちた銀白色の角質がこびりついたものです。ひじ、ひざ、腰背部、頭部などによく見られ、時にかゆみも伴います。なかなか治りにくく、よくなったり悪くなったりを繰り返します。

尋常性乾癬は皮膚表面にできるので、効能があるのは酸性硫黄泉です。
酸性硫黄泉は、皮膚を刺激し、含まれる硫化水素は血管を拡張させ炎症を促進、固いかさぶた(痂皮 かひ)を形成します。
この痂皮が防波堤となり、その下で皮膚の修復が行われるのです。

一方、皮膚の奥深くまで浸潤している皮膚炎にはアルカリ泉や炭酸水素ナトリウム(重曹)を含んだ硫化水素泉、硫酸ナトリウムを含む芒硝泉が効果的です。

いずれにしても、硫黄を含む温泉が乾癬にいいと言われているのは、乾癬患者は尿を通しての硫黄の排出量が多く、表皮を形成する角質のケラチン(硫黄を含むたんぱく質)もはがれ落ちやすいため、硫黄の補給が治療に有効に働くためと考えられます。

水虫に効く温泉

水虫は真菌(カビ)の一種、白癬菌(はくせんきん)の感染によっておこりますが、古くから皮膚真菌症に効くと言われる温泉は酸性硫黄泉と言われる泉質の温泉でした。
特に緑ばん泉(硫酸第一鉄を含む)や明ばん泉(硫酸アルミニウムを含む)が効くとされています。

これは、酸性の湯には殺菌作用があること。
さらに、緑ばん、明ばんは表皮を乾燥させ、フケのように角質を剥がし落とす作用があるからです。
皮膚が乾燥した状態は真菌にとって生育しにくい環境であり、はがれ落ちる角質とともに菌や胞子も表皮から取り除かれます。

温泉で皮膚病はうつらないのか?

湯治をしていると、他の人の伝染性の皮膚病がうつらないか心配という人もいるのではないでしょうか?

前述の野口さんによれば、
「強酸性の湯、酸性硫黄泉の湯などには殺菌効果があるので、感染はあり得ない」ということです。
さらに、かけ流しの湯であれば本当に問題ないでしょう。

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